鳩賀家の事件簿

勝手きままな姑に振り回される嫁のとりとめのない話

通帳事件

「すぐに来て」と義母の粒子様が電話で連絡してきた。豆男さんは、もう完全に見放した後なので、割と冷たく返事をしていた。
「なんだ。何があるんだ。どうしたんだ」ときつく返事をしていたけれど、ただ「来てくれ」とうれしそうに言っていたらしい。
 胡散臭さを感じつつ、振り回されるのはもう嫌だからと渋々、実家に寄ってみたところ、20年位前に使っていた豆男さんの通帳を出してきて、残高が、12万くらいあった。でも、その通帳に『新通帳に繰越』の判がなかった。

その後、豆男さんは、疲れきって家に帰って来たので何があったんだろうなとは思いながらも、家にあった通帳で確認してみた。残高と同じ額の金額から始まっている通帳があったので、納得した。判が押してないことと、通帳番号が変わっていたけれど、
「とにかく電話で報告したら」と豆男さんに言うとものすごく嫌な顔をして電話しなかった。しばらくして、もう一度、
「電話したほうがいいよ。心配するから」と言うと嫌々電話した。あまりに様子が変だったので、粒子様との電話のやり取りをそばで聞いていたら、説明するうちにだんだんと粒子様の声のトーンがどんどん下がって、最後は沈みきってしまった。電話の後、
「なんであんなに声のテンションが低くなったの」と問いただすと、
「がっかりしたんだろ」と、豆男さんが答えた。 
「あの、何に?」状況がわかって、安心するのならわかるけど、がっかりする意味がわからなくて問いただすと、
「繰り越された通帳だからだろうね」と、豆男さんが疲れきって言った。
「どうして?」とまた聞くと、義母の家で通帳を見ていた時に、
「残高多いね、きっと、利子も多いはず」と繰り返し何度もうれしそうに言っていたと言う。それで、意味が分からず豆男さんに更に聞いたら、「どうも狙っていたんじゃないだろうか」と言ったのだ。気のせいかもしれないけれど、通帳のお金を狙っていたかも知れないと感じたらしい。だから、繰り越されたら自分が使えないからがっかりしたようだと聞いて、唖然となった。なぜ、そう考えるんだろう? 義母の通帳じゃないのに・・。でも、あの落ち込み方はそうなのかもと思えるほどだった。もしかして見つけてあげたのだからという理由で、そのお礼が欲しかったのだろうか? でも、普通は20年も前の通帳だから使えるかどうかを心配しないだろうか、それにほかっておいたのは粒子様なのだから、もし通帳が使えなくなっていたら粒子様の責任もあると思うのだけれど・・。そんなことは、考えもしなかったのだろうか。などど思ってしまった。

全て、状況を見ての想像にすぎないけれど、今までの行動パターンを見ると、それぐらい都合よく考える人だから、ありえる話だなと思った。なんだか、怖い・・。

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プロフィール

<strong>はとマメ</strong>

はとマメ

長男の嫁ってなんなんでしょ!?と言う話を綴ってあります。
*登場人物*
鳩賀豆男:優柔不断 義母粒子の言いなり
鳩賀粒子(つぶこ):豆男さんの母親。自己中心的でわがまま、威張ることが好き、家事は苦手、周りに迷惑ばかりかけている
鉄子:豆男の妹 粒子の面倒を何かと見る優しい性格
砲子(ぽうこ):豆男の妹 ちゃっかりした性格のお調子者

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